ーsideクロードー

城にレイカにあげる結婚指輪の原画が出来た、と聞いて行ってみると原画にはレイカの細い指にピッタリな物が書いてあった。

蔓模様に国の国花であるフュールの花。…以前レイカにブローチの物をそのまま小さくした感じ。…指輪の裏にはレイカと俺の名前の頭文字とそして国の紋章である丁度《F》の字を5つ纏めた様な物を彫って貰う予定。…紋章があるのは王家限定。…俺のは太めのリングに蔓模様に裏にはレイカと俺の名前の頭文字と国の紋章の《F》の字。

…結構満足な物になってる。

「金属はプラチナでよろしいでしょうか?」とデザイナーが営業スマイルで言って、俺は

「あぁ。…で指のサイズは、レイカはこの紐の赤の線。…俺は…調べてくれ」とパンツのポケットから紐を取り出してから左手を出した。

「かしこまりました。…では、失礼致します」と俺の指のサイズを沢山指輪のサイズのサンプルが付いたのを取り出して、調べて貰った。

「……では、これ等から指輪を作られて頂きます。」そう締め括られて、デザイナーの人は工房に帰った。

──レイカ、喜んで貰えると良いな。

つい、俺はレイカの笑顔が思い浮かび、口角が上がってしまった。