「ルールは簡単。膝を付かせるか、場外に出すか、審判である俺が続行不可能と判断するかの3択。…では場につけ。」クロードさんが言うとクロードさんは模擬戦のフィールドを作りあたしとゼリア、そう呼ばれた人は場内に入り、あたしは目を閉じた。
「───始め!!」そうクロードさんが言った。
膝を付かせる。…そんなの簡単。Gを増幅すれば良いだけの話し。
目を開けて、能を放った。
「─そこまで!勝者レイカ!」あたしは一礼をした。
「─待って!…なぜそんなに使いこなせてるの?入団初日なら自分の能をもて余している筈なのに。」ゼリアさんが言った。
「簡単な話です。…集中する事に慣れていた。集中する事は能を使う際、一番重要な事ですから。」あたしは集中する際人が変わる、と部員によく言われていた。…その状態が続いてるみたい。
「後もう1つ。…どうやって膝を付かせたの?」とゼリアさん。
「あたしの能は〝重力〟貴女にかかってる重力を増幅しただけです。」そこまで言うと集中状態をほぐした。
「彼女の入団に異議があるものは前に!」クロードさんが言うけど誰もいなかった。