「─さてと、そろそろ行くか?」と聞かれて

「うん。」と言うとクロードがすっと腕を出してあたしが掴まりやすい様にしてくれた。あたしはクロードの腕に掴まって会場に向かった。

ー会場ー

お城にある来賓館のエントランスが会場になってる。…スゴく高級感たっぷりだけど上品な佇まいでびっくり。

人が沢山。きらびやかなドレスを身に纏い、お喋りをしてる。

あたしが居て良いのかな…?場違いな気がする。

「レイカ、大丈夫。」とあたしが考えてるのを理解しているようにクロードが笑いながら言うと

「堂々と、な。俺が付いてる。」とゆっくりとした歩幅で歩いて会場内で全部を見渡せる豪華な椅子にクロードの隣に座った。

クロードの近くにはクロードのお父さんとお母さん(つまり国王陛下と皇后陛下。)が居て、あたしたちが座ると、クリスくん、マーガレットさんが座る。…?もしかして、と思いクロードに目線で問いかけると『この椅子は王家とその配偶者、婚約者しか座ってはいけない所。…俺の隣がレイカでマーガレット達の隣は空いてるだろ?』と小声で言われた