土方「赤さん抱いてやれよ?」


優輝菜「一緒に帰ろうね。歳………」


ギューーーーーー!!!


土方「女なのに酷な事やらせてんのは分かってる……。悪ぃ〜な………」


優輝菜「はぁ〜〜〜〜〜〜………」


土方「ため息とは……。俺も舐められたもんだな………」


優輝菜「……………………………。
やっぱ落ち着く。此処は………」


土方「お前はレジェンドになんだろ?」


優輝菜「私はレジェンドにはならないよ?歴史に名を残さない……。私が死ぬ時はただの土方歳三の妻でありたい」


土方「……………………………。
分かった……。お前は日清戦争を最後に引退だ……。
龍神伝説もそこで終わってるしな…」


優輝菜「ん〜〜〜〜〜〜。でも………。
歳とは離れない」


土方「なら戦出るんだな?すげぇー数の敵を殺さなきゃなんないんだぞ?」


優輝菜「あと……10年はない……」


土方「……………………………。
なる程な………」


優輝菜「ん?」


土方「勇司や誠が指揮官だったな……」


優輝菜「南下政策を防げたらその戦争は起きない………。

いや……。無理か……。

イギリスやアメリカに戦争する様、けしかけられるんだ………。


日露戦争……。別名………


第零次世界大戦………」


土方「……………………………。
でけぇ戦なんだな………」


優輝菜「世界中が日本の負け戦だと信じてた戦いなんだよね………。

ただ……、日清戦争と日露戦争を勝ち抜いて、日本は最強と言われる様になる」


土方「本当に生きて帰れんのか?チビ達は………」


優輝菜「未来が変わってなければ……」


土方「……………………………。
辛いな………」


優輝菜「あの死体の山にも一人一人家族や恋人がいて……帰りを待ち侘びてるんだよ……。何十……何百……。何千……。何万人の命を奪うんだよ?」


土方「……………………………。」


優輝菜「何十万人死亡って簡単に報告するけど、勝ったって、あの人達は戻らない……。問題は数字じゃない……。

何十万通りの事件があったんだってこと。何十万通りの生活を失わせたと言うことなんだよね………。」


土方「……………………………。」


優輝菜「私は軍人には向いてない。
敵の死も……辛過ぎる……。

私は明日も……明後日も……謝りながら人を殺して行くんだね………。

10年後……歳や総司、勇司や歳輝、誠が殺されたら……ロシアの基地に突っ込みたくなるね……。憎しみしか生まれない」