1人で焦っていると、森山くんの瞳がユックリ開かれた。 ボーっとした森山くんが、隣にいる私の姿を視界に捉えて、パッと目を見開いた。 「うぉっっ!!お前か…。」 「ゴメンね。私…来るの遅かったかな…。」 「いや…5時間目…サボったんだ。」 「森山くんでも、サボることあるんだ。 常に学年トップの成績だから、そんな事…絶対しないと思ってたんだけど…。」 「俺も…たまにはサボるよ。」 そう言って、私の方をジッと見つめた。