「本当に玲菜は…心の器が大きい奴だな…。

まぁ…お前と一緒に居たお陰で、俺も…心の器が大きくなった気がするよ…。


心の器が大きくなるごとに【心の穴】は小さくなっていって…今は玲菜のこの小さい手でも十分間に合う…。

玲菜の心で埋められるくらい…だよ…。」



俺がそう言うと…


玲菜はそっか…と言って微笑んだ。



「じゃあ…もっと朝陽に愛情注いでいかないとね~♡」



そして…玲菜がフッと真面目な顔になり…話を続けた。



「あのね…朝陽。

朝陽のように【心にあいた穴】ではないけれど、

ずっと【心の闇】を抱えている人が居るの。


朝陽の【心の穴】が心の傷なら……

その人の【心の闇】は心の痛み…かな…。


この痛みを緩和してあげられるのは朝陽だけなの。


気づいてあげて…。」