『ドキッとしたんですか』
『あ、その。』
チラッと鶴谷くんを見ると
鶴谷くんはまっすぐこっちを見てて
その目に嘘は付けなくて
『鶴谷くんにほっぺにキスされた日、、会社でその後鶴谷くんが帰ってから、、ほっぺにキス、、されまして、、それで』
『へー。』
『でも、、それでも好きにはならなかった。だからきちんと断ったの。』
『でも抱きしめられてた』
そうだよね。
そうだった。誰が見ても誤解するよね。
『あれは酔ってて、、送ってもらって、、その後に最後だからごめんって言われて気付いたら抱きしめられてて』
言い訳に聞こえたっていい。
事実だから、、
分かってもらえるまで何度でも話すよ
『そうなんだ』
わかってくれた、、のかな?
そう呟くとスッとソファーを立ち上がる。
立ち上がった鶴谷くんは
そのまま歩いて私の横に腰を下ろす。
隣に鶴谷くんが座ったことに、
私の胸はドキドキして
必死に念仏を唱えるように心の中で
落ち着け、落ち着け、
そう呟く。