『しのぶがさぁ?真剣な話があるみたいなのよー個室とか家とかで話したいんだって』



『話っすか』



淡々と話を進める明里。


『そっ、じゃあよろしくね?私は帰るわねー』


そう言って立ち上がり
かばんを手に持ちじゃあねー
と手を振って帰ってく。



鶴谷くんは
しばらくしてから明里の座ってた席へと
腰を下ろす。



その行動にもドキッとしてしまい
顔があげられない。



目の前に鶴谷くんが、座ってる。


仕事じゃなくてプライベートで。



そう考えるだけでもう
私の胸は限界に近いくらい。



『、、しのぶさん話しって、、なんですか』



切り出したのは鶴谷くん。



『あ、えと、、』



しどろもどろになりながら
なにか話さないとってそう思うけど
言葉にならない。



『あ、そういえば人がいないとこのほうが話しやすいんですよね?移動、、しますか』



思い出したように少し早口で言う鶴谷くんは
もう席を立ってる。



う、うん。


と返事をしてとりあえず外へと出る。