会社から出るとそこにはすでに
勝浦さんの姿。


私を見つけるなりこっちと手招き。


ゆっくりと近づいてなんて言おう。
まずはお久しぶりです?

あ、でも仕事終わりだしお疲れ様です


かな?


なんてグルグルと頭の中で考える。



『お疲れっ』



『あ、お疲れ様です』


先に言われ慌ててそう返す。

そういえばまた鶴谷くんが出てきたりなんて
ないよね?


少し気になった私は周りを見渡す。


良かった、、


居ないみたい。


なにが良かったなのかわからないけど。




『どうした?』



そんなキョロキョロしてる私に
そう問いかける勝浦さんを


なんでもありませんっ


と誤魔化す。


さすがに彼が気になって


なんて言えないから。



『じゃあいつもの場所でいい?』


そう言って何回も行っては
相談にのってくれた居酒屋さんへ。


いつもと同じようにビールを頼み

いつもと同じように


お疲れ様っと乾杯。