『じゃあ、、』
靴を履き終わって
鞄を持った鶴谷くん
そう言うとニコッとわらったかと思うと
グイーーッ
と私の身体を引っ張って
抱きしめる。
『ほぇあ、、!?』
突然のことに変な声が口から漏れる。
に、臭い!絶対臭うよ、、
なんてそのことにテンパってしまう。
『こんな形でもしのぶさんと過ごせて嬉しかった。具合悪くなったら絶対呼んで。他の人にはそんな弱いとこ見せないでくださいね、しのぶさん』
わざとみたいにゆっくりと
息がかかる耳元で囁く鶴谷くん。
いつも聞き慣れた声でも
耳元で囁かれるとそこに神経がいっちゃって
全身がビクッーと反応してしまう。
『俺だけがいい、しのぶさんの弱いとこ知ってるのは。』
身体が引き離され
目を見つめられニコッと笑うと
おでこに軽くキスをされた。
動けなかった。
されるとわかってたけど動けなくて
ギュッと目を瞑ってしまった。
ポンっと頭に手を置かれ
失礼しました。
の一言共に鶴谷くんは
玄関から外へと出て行った