「早くお昼食べよ!」
渚がお弁当を持ってやってきた
「うん、食べよっか」
「またパンなのー?」
「まーねー」
「体に悪いよ」
「いーのー、」
「はぁ、そんなんじゃデブになるぞ」
「もうデブですー」
あたしが頬を膨らませた所で
誰かが机の前にやってきた
「あのー…」
どうやらあたしに用があるみたいで
廊下を指差しながら“横山くんが呼んでる”と言って早歩きで逃げてしまった。

横山くん?横山、、、
誰だろ、知ってる人かな
「とりあえず行ったら?」
渚に言われて
「あ、うん!」
廊下へ出てみると
みんなが1人の人を避けながら歩いていた
その人はあたしを見ていて横山くんというのはあの人なんだとすぐに分かった。

「おい、お前が相田空か」
「はい、なんの用ですか?」
「話がある、着いてこい」
「ここじゃダメですか?」
「ダメだ、こい」
「まだお昼食べてないんですけど」
「あ?んなもん知るか、さっさとしろ」
なんなんだこの人は
上から目線すぎる、
「嫌です、お腹すいたので失礼します」
ムカついて教室に戻ると
横山くんと言う人もいつの間にか居なくなっていた
何だったんだろう。

「何だったの?」
渚が興味深々に聞いてくる
「良くわかんない、知らない人だったし」
「横山くんってこの前転校してきたんだよ」
「へー」
「知り合いじゃないのー?」
「知らん」
「つまんないのー、結構イケメンじゃーん」
「あのねえ、、、」
「わー、ごめんごめん」
全く、すぐ見た目に惑わされるんだから。
でも、なんの用だったんだろ?