一週間が始まったお昼の購買は、たくさんの人で賑わっていた。


私と亜美子はパンを買うために授業が終わってすぐに走ってきたと言うのに、これじゃ買えない。


息を切らしながら


「どうしよう…?」


って亜美子に聞いた。


「もう少し待ってみよう?運が良ければ買えるよ」


亜美子は冷静に答える。


私たちは柱に寄り掛かって購買が空くのを待った。


なんとかパンを購入して、潤が待つ廊下のベンチまで急ぐ。


階段をバタバタと駆け上がってクラスの前のベンチまで走ると、潤は既にお弁当を食べ始めていた。


「二人とも遅いよ」


ミニトマトを口に運びながら潤が言う。


私と亜美子は顔を見合わせてため息をついた。


潤がこういう性格だって言うのはわかってたことだけどね。


「もう!先生に怒られるかもしれないっていう危険をおかしてまで走ってきたのに」


私が頬っぺたを膨らまして言うと潤は笑った。


亜美子は完全に疲れきってる。


そう言えば亜美子って運動苦手だったっけ。


すっかり忘れてたよ。


「亜美子、大丈夫?」


私たちの問い掛けに亜美子は頷いた。