「…っまってよ!」



おいて行ったはずの北原が勢いよくおれの服をつかんできた。


「…んだよ、離せよ!」


低い声でそういう。しかし


「…っ白峰くんだけ言いたいこと言ってなに!?あたしにだって言わせなさいよ!」


…正直驚いた。


普段おとなしい北原がこんなに怒るとは思わなくて…


しかも俺があんなに怒鳴っても負けじと向かってくるとは…



よほど怒らせたのかもしれない。