そして俺も聖奈の前に立つ。
「聖奈…直哉が言ったとおりお前のおかげで変わったよ。はじめはずっと俺につきまとってなんだこいつって思った。」
始まりはそうだった。
いっつも俺の方によって挨拶したり話しかけてくるうっとおしい女。
無視しても懲りずにつきまとうやつ。
はじめはうざいっておもってたっけ。
「けどお前は昔っからずっと俺を想ってて…すげえまっすぐで。そんなお前に惹かれたのかも」
11年間。
こんなしぶといやつはなかなかいねえだろうな。
「きづいたらかけがえのない存在になってた。たくさん喧嘩もしたよな。でもその分思い出も作った。
こんなに誰かを想えるのは聖奈だけだった。」
「バカで人一倍強がりで、その上責任ばっか背負う。そのくせに弱虫。
でもまっすぐな俺の彼女。
こんな俺を愛してくれた最高の彼女。」
そう言って俺は聖奈に近づき…
「愛してるよ」
___________チュ
最後のキスをした。