「聖奈はもうきっと気づいてたわよね。
あなたの薬、抗がん剤が少しずつ強度を増してること…」





「うん」






そんなこととっくに気づいてた。





最初の薬と比べると、今の薬はあたしの体に負担が大きすぎる。





「それがなにを意味しているのかも…聖奈はわかってるはず。
だから言わなきゃいけないことがあるの」




あたしはごくりと唾を飲み込み、覚悟を決めた。





きっとこれから話されることはいいことじゃない。




けど決めたの。





どんなことであろうと笑顔で受け入れようって。





この先の人生を無駄にしないために。