「あたしね、がんなんだ。
結構前からがんにかかってて。
それでね一回手術して、退院もしたの。」
「うん」
「…だけどね再発したんだ。
再発となると治療も難しいみたいなの。
…それでっ、あたしが身体弱ってきたらみんなに迷惑かけちゃうしっ…
もしかしたら先に逝っちゃうかもしれない、悲しませちゃうかもしれない。
だったらあたしからみんなを離してあたしのことなんてなかったことにすればっておもって…ひぐっ…
叶斗くんも未来が見えないあたしといるより、健康で素敵な人といた方が幸せになれるんじゃないかっておもって…」
すべてを話し終えると、叶斗くんは呆れたようにため息をついた。
…そりゃ嫌いになっちゃうよね。
はぁ…