「わっ...!!?」


建物と建物の狭い隙間から細い手が伸びてきた。
その手は、私の腕を掴み、その隙間へと引き寄せられた。


「くっそ、どこいきやがった!」


どうやら、あの男からは逃げれたみたい。
でも...


「大丈夫でしたか?」


耳元でキレイな声が小さく呟いた。