その声は間違いなく

一条くんの声。

私は後ろを振り向かずに

家に向かって

走り出す。

「ちょっと!岡田っ!

待てよ!!」

私はその声を無視して

走り続ける。

「何で無視するんだよっ!」

一条くんは私を

追いかける。

足の遅い私は

足の速い一条くんに

敵うはずはなくて…。

すぐに捕まってしまった。