私はフェンスの 近くにベンチが あることに気づいて そこでもう少し サッカーを見ることにした。 私の目はまた一条くんに 釘付けになった。 「…かだっ…岡田っ…」 誰かの呼ぶ声がする。 ずっと聞いてたくなるような そんな優しい声。 私は重い瞼を ゆっくり開ける。 私の目の前にいたのは 一条くん。 辺りを見渡せば もう真っ暗で私と 一条くん以外誰も 居なかった。