「ん。暑い……。」
「あ、起きた。瑠璃、おはよう。」
あれ、なんで七瀬くんに抱きしめられてるんだ?
それに、顔近い………。
なんだか背後にも違和感。
もぞもぞと動き体の向きを少し変えると、後ろには雄太くんが寝ていた。
え、え、え?
そりゃあ暑いわけですね。
はい。
起き上ろうにもなかなか動けぬ。
「裕美ちゃん、助けて。」
「うーん。」
どうして悩むの……
「じゃあ佐伯の奴は起こしてあげるわ。七瀬は瑠璃がどうにかしなさいよ。」
裕美ちゃんは雄太くんの体を思いっきり揺さぶる。
「なんだよー。」
「そろそろ起きたら?それに、瑠璃が苦しそうよ。」
「ふぁ~!」
雄太くんは大きなあくびをしながら起き上った。