雄太くんと星を眺めに行った後、旅館の部屋に戻ると、大変なことになっていた。







「裕美ちゃん、これはどういうこと?」





「いやぁ、帰ってきたらこんな状態で。多分旅館の人が……。」





「これは、もしや俺へのプレゼント?」





「いや、違うよね。」





「私端っこね!もう決まったから!」






言い忘れていたけれど、何をもめているかというと、どこの布団で寝るか、ということ。





あれは1分前のこと。






「ただいま~。」




「ただいま。あ、七瀬戻ってんじゃん。」




「あ、おかえり。」





部屋の廊下を通り、畳のある部屋に入ったと共に固まる私。





なぜなら、私たちが寝るであろう布団が4式並んでひかれていたからだ。





引き方はとても綺麗で旅館の人がやってくれたんだろうなってことはわかる。





そして今に至った。