「…手」

「へ?」

「だから、手!」

「つっ…、繋ぐの…?」

「当たり前だろ!んだよ、死にてぇのか?」

「死にたくないよ」

「じゃ、早く!」


アタシは言われても、なかなか手を伸ばす事ができなかった。
幼なじみとはいえ、相手は男。変に意識してしまう。


「…チッ!」


しばらく手を繋ごうとしないアタシの手を賢也が無理矢理握った。


「ちょっ…!」

「しゃーねーだろ!俺だってお前なんかと繋ぎたくねーよ」

「なっ…!失礼すぎ!」


アタシ達が軽く口喧嘩してると、そこまで、とジェームスさんが間に入ってアタシ達を止めた。