「エレナ!店番頼むよ」


ジェームスさんは、エレナさんにそう言って、アタシ達より少し遅れて入って来た。
店の奥には、少し大きめの丸いテーブルと、三脚の椅子があった。
テーブルの上には、紅茶とお菓子が入った皿と、それぞれの名前が書かれた紙が並んでいた。


「…さてと。じゃあ座って!」


アタシは『珠璃』と書いてある席に、賢也は『賢也』と書いてある席に座った。