―「2丁目の図書館って、ここか?」


アタシと賢也は、この辺では、大きめの図書館の前に居た。
2丁目は、とにかく、静かで、活力が無い事で有名。無人丁と呼ぶのに、1番相応しいんじゃないか思うくらいだ。


「入ろっか」

「そうだな」

―キィ…。

図書館の引き戸の音が不気味に響いた。