気がつくと、アタシはベットに寝そべっていた。
「気がついた?」
アタシの横で椅子に座りながら、本を読んでいたジェームスさんが言った。
「あれ…?賢也は…?!」
「賢也?賢也なら、外に居ると思うけど…。呼ぼ…。」
「早く呼んでください!」
ジェームスさんの声を遮って叫んだ。
「わ…、分かったから落ち着いて…!」
ジェームスさんはそう言いながら立ち上がって、ドアを開けた。
「賢也ー。珠璃が呼んでる。」
「……どうした?」
しばらくしてから、賢也が中に入って来た。
「賢也っ…!よかった…。」
安心感から、涙が零れた。
「おいっ…!何泣いてんだよ…。」
賢也はアタシの隣に座って、涙を指で拭った。
「……。」
「黙ってねぇで言えよ。どうした?」
「…絶対に…一人にならないで…。」
「え?」
「お願いだから…、アタシから離れないで…。」
「どういう事だよ…?」
「賢也…。死んじゃやだよ…!」
「それって…?!」
「見ちゃった…。賢也が殺される夢…。」