「みどり…!」
「俺も珠璃の事頼りにしてる。」
遼がアタシをまっすぐに見ながら言った。
「僕も。」
「私もっ…!」
「僕も…。」
遼が合図だったかのように、大輝君、由香里、優さんが、口々に言った。
「な?」
「みんなっ…!」
「俺は始めっから珠璃しか頼りにしてない。」
賢也が少し恥ずかしそうに言った。
「ありがとう。アタシ…、強くなる!」
「そーこぉへんとな!」
「でも…。」
「ん?何や?」
「不安になったりしたら…、甘えていい?」
「当たり前やん!いつでも部屋来ぃ!」
「ありがとうっ!みどり好きー!」
アタシはみどりに抱き着いた。
「だから、いちいち抱き着くなっ!女に言われても嬉しないわ!」
みどりがアタシを引きはがした。
みどりは身長が高くて、アタシと並ぶと、顔一つ分違う。アタシの目線には、みどりの肩がある。その肩の奥に目をやると…。
「え……?!どうして…?!」
怪しく笑うあの子がいた。
「ん?どうしたん?」
「珠璃?」
賢也がアタシの顔を覗き込んだ。
「あの子が…!」
アタシはその場にストン、と座り込んだ。