「ってか、ダニエル…。そこまで感情的にならなくても…。」
ダニエルは、ふん、と言うと、部屋を出て行った。
「ダニエル…、どうしたんだろ?」
「さぁな。」
賢也が乱れた服を直しながら言った。
「あ、珠璃!夢、見た?」
「あ…、はい…。」
「誰?」
「…和樹…。」
「和樹?」
アタシは静かに頷いた。
「でもっ…、まだ殺されてません。」
「殺されてない?」
「はい。」
「じゃ、ひとまず安心だね。」
「…『世の中殺してもいい人間なんて山ほど居る』。」
「へ?」
「あの女の子が言ったんです。それと…、葉奈、桃とあの女の子と何か関わりがあるみたいなんです。『私のカンに触った』って。それって接触してるって事ですよね?」
「カンに…ねぇ。」
「あと、第三ヒント。『A』『E』『L』『P』です。」
「は?AELP?」
途中で賢也が口を挟んだ。
「うん。」
「どういう意味だ?」
「分からない…。」
アタシ達の上には、クエスチョンマークが増える一方だった。