「いくら鈍感な珠璃でも分かるよな?」
賢也の顔が段々近付いてくる。
「やぁ…!」
抵抗したけど、効果はもちろん0。賢也に力で敵う訳無い。
「賢也…!やめ…!」
「キスしていい?」
唇が重なるまで、あと5センチ位の所で、賢也の動きが突然止まった。
「なんて冗談♪」
「へ?」
あまりにも突然すぎて、訳が分からなくなった。賢也はすぐにアタシの上からどいた。
「じ…冗談?」
「うん。俺が珠璃を襲うかっての。何?あのままして欲しかった?」
「なっ…!バカァー!!」
アタシは賢也の服の袖を掴んで、揺さ振った。
「わ…!ちょっ!珠璃!」
賢也がアタシの手首を掴んだ。
「やめ…!」
言った時にはもう遅くて、賢也はバランスを崩して、再びアタシをベットの上に押し倒した。