―ヒタ…、ヒタ…、ヒタ…。





またあの足音。





―フフフ…。





またあの声。





―ネェ、誰ヲ殺シテホシイ?





「え?!」





思わず、自分の耳を疑った。でも、確かに今、『誰を殺してほしい?』と聞いた。





「殺してほしい人なんか居ない。殺してほしくない人なら、沢山居るけど?」





―ジャア、コイツハ?





目の前が暗闇だったのが、一瞬にして、見覚えのある風景になった。アタシ達の部屋…、と言っても、作りは皆一緒だから、誰の部屋かは分からない。