「珠璃…。」
「…。」
「珠璃…？」
「…。」
「珠璃！」
「…えっ？」
「大丈夫か？ずっとボーッとしてる。」
「大丈夫だよ…？」
「の割には顔赤いよな。熱でもあるのか？」
賢也がアタシの額に手を当てた。
「熱っ…！珠璃、熱ある！」
「嘘…。アタシ平気だよ…？」
「どこがだよ…？！ベットで寝てろ…！ジェームスさんから何か冷やす物貰ってくるから…。」
「ダメ…。アタシが寝たらまた誰か死んじゃう…。」
「寝なくても死んだだろ？今はもう関係無いんだ…。」
「…。」
「早く！悪化するだろ？」
ベットに入ろうとしないアタシを、賢也が抱き抱えた。
「きゃ…！やめてよ…！降ろして…！」
「降ろせるかよ。ベットまで運ぶ。」
「賢也…。」
賢也の腕の中は、温かくて、ちょうどいいくらいに揺れていて、次第に眠たくなり、賢也がベットに入れてくれた時には、すっかり夢の中に居た。