「け…、賢也…?」
「…よしっ!」
「へ?」
10秒くらいして、やっと賢也から解放された。
「何だったの…?今の…。」
「珠璃が倒れないように、って念入れといた。俺、なんか霊感あるみてぇなんだよ。」
「賢也も?」
「珠璃の霊感が俺に移ったって。」
「アタシの?誰が言ってたの?」
「ジェームスさん。」
「ジェームスさんなら確かか…。」
―ガチャッ!
「珠璃!賢也!何してるの?早く来て!」
なかなか部屋に戻らないアタシ達にジェームスさんが部屋のドアから顔を出しながら言った。
「ごめんなさい!今行きます!賢也、早くっ!」
アタシは賢也の腕を掴んで部屋に戻った。