「誰かっ…！助けてっ…！」
少し走ると、胸辺りを押さえながら床に座り込んでいる女性を見つけた。
「大丈夫ですか？！」
アタシはその人に駆け寄り、抱き起こした。
「珠…璃…？」
「葉奈？！どうしたんですか？！」
その女性は葉奈だった。
「後ろから…いきなり刺されて…！振り返っても…、誰も居なくっ…！」
葉奈の体の力が抜け、葉奈の全体重がアタシにかかった。
「葉奈…？嘘…！ダメッ！死んだら許さない…！とにかく、アタシの部屋にっ！ジェームスさんが居ますから！」
「…。」
「死んじゃダメ…！」
アタシは葉奈を支えながら、アタシの部屋へと急いだ。