「え…?」
―ザワザワ…。
森の木々が状況を分かっているみたいに騒いだ。
「だって、ジェームスさん…。毎年人が死んでるって…!」
「人が死んでるのは確かだよ。…ダニエル、お前じゃなかったのか…?」
「ああ。俺が殺ったのはあの二人だけ。」
「なんで今年だけなんだ?」
ジェームスさんの優しい喋り方から一変、ダニエルと同じ喋り方になっていた。
「今年は珠璃が居たから。」
「え?アタシ…?」
「ああ。珠璃は霊感があるから。面白そうだったから、前から計画してたのを実行しただけ。」
「じゃあ、今年までのは誰が…?」
「本当にダニエルじゃないの…?」
「ああ。」
「とっ、とにかく、ジェームスさんの家に帰ろう。」
賢也が口を挟んだ。
「そうだな…。」
「…ねぇ、ダニエル。」
「あ?」
「今、アタシと賢也で、ジェームスさんの家に住んでるの。パーティーがあるから。ダニエル、来れない?」
「どこに?」
「アタシ達の隣の部屋。」