「はい…。ダニエル、ジェームスさん。」
珠璃がネックレスを俺に差し出した。
「俺に?!」
あまりにも予想外だった。俺は少し戸惑いながら、ネックレスを受け取った。

「はい…?」
「ダニエル?」
「ああ。」
「久しぶり。」
「だな。」
「なんで珠璃と一緒なんだ…?」
「森で泣いてたから。」
「森で…?!」
「ああ。あの森の中だよ。さすがに森はやべぇだろ?とりあえず俺ん家に連れて来ただけだ。」
「珠璃に何した?」
「何もしてねぇよ。」
「本当に?」
「ああ。まだ…な♪」
「何するつもりだ…?」
「何もしねぇよ。」
「本当か?」
「ああ。帰ったら珠璃に聞けば?何もしてねぇから。」
「…あの事、珠璃に言ったか?」
「ああ。」
「そうか。ありがとう、珠璃を助けてくれて。今から迎えに行く。」
「…おう。」
「じゃな。」
「ああ。」

―ピッ!

俺は裏のボタンを押してから、珠璃に返した。