「ジェームスさんっ…!千尋さん、死んでなんかないですよね…?」
「…。僕らが着いたときにはもう…。」
「そんなっ…!」
「まただよ…。」
ジェームスさんがポツリと言った。
「また…?またってどういう事ですか…?」
「毎年、人が死んでるんだ。このパーティーで。」
「毎…年…?」
「うん…。」
「じゃあ、こんなパーティーやめればいいじゃないですか!」
「ダメなんだ…。」
「どうしてですか?!」
「年に一度のパーティーを怠ると、その前の年のパーティーの参加者が死ぬんだ。実際、一年やらなかった年があったんだ。その前の年の参加者は全員、死因はバラバラだったけど…。死んでしまったんだ。だから…、中止には出来ない。」
「そんなっ…。その…、最初の犠牲者が千尋さんって事ですか…。どうして…!千尋さん…!」
アタシはその場に泣き崩れた。
「珠璃っ…!」
賢也がアタシを抱き寄せた。
「なんで…だろ…ね…。」
「え?」
「アタシ…、千尋さんと…そんなに…親し…く…なかった…のに…ね。」
「珠璃…。」
「なんで…こんなに…泣くん…だろ…ね…。アタシ、馬鹿みたい…。」
アタシは涙を拭うと、スッと立って、千尋さんと向き合った。