ぽーっと、してた私を見て彼は顔色を変えずに言った。



「なぁ、付き合わない?」

『はッ?!』


一気に現実に戻された気分だった。
目の前にはニコニコ笑う彼。

この人はきっと女に不十分してないな…

私は軽く睨み目を細めて



『い、や、だ』

少し強気で返した。

生憎、私は軽い女ではない。
しかも初対面の奴と付き合う気もない。



「冷たーい」

『軽い男が嫌いなだけです』


未だにふざけてる彼に苛立ちを感じて顔の左右に置いてある片方の腕を押して逃げようとするが…。



「ぜってー、落としてみせる」

『え…?』


小さくぼそりと言った彼の声が聞き取れず、彼の方を見た瞬間。

彼の手が私の頭を掴み強引に顔を近づけて…














私は彼に…、キスをされてしまった。