きっと、この先もずーっと、
この小悪魔でエッチな男に、振り回される毎日になるんだろう。
「朱祢、手!」
『はーい』
先に歩いていた蓮から、後ろに伸ばされた手を握って、バス乗り場に向かった。
私のくだらない恋愛条件から始まって、恋に落ちないと思っていた蓮と恋に落ちて、お互い傷つけ合って泣いた日も会ったけど…
『蓮にあえてよかったな…』
「あ?」
『何でもないよー!』
キミと出会えたことに後悔はしていない。
「あ、そういえば合コンの誘いが合ったなー…」
『え、何それ』
「あ"、いや、その…」
小さな声で言ったつもりだったみたいだけど、しっかり聞こえましたから。
『また恋愛条件つけようかなー』
「え"!?勘弁!!」
『知らなーい!!』
蓮から手を離して、あっかんべぇーをして笑ってやった。
「合コンなんか行くわけないだろ!!」
『どーだか』
「朱祢~ッ!!」
バス乗り場まで走る私を、蓮が弁解しながら追いかけて来る。
それが面白くって、私は笑った。
私達の恋は恋愛条件に始まり、恋の花を咲かせ続けるだろう。
これからずっと…
end