―…


タクシー乗り場の前で座って、蓮の帰りを待っていた。


『ちゃんとバイバイ出来たかな?』


まさか、また喧嘩に発展したとかは無いよね!?


「おい、百面相!」

『うっわぁ!!』


いきなり目の前に蓮の顔がドアップに映って、びっくりして後ろの壁に張り付いた。


「帰るぞ」


蓮は立ち上がって、私に大きな手を伸ばした。

その手を見てから、蓮の顔を見上げた。


『…仲直り出来た?』

「どっかのお節介のお陰でな」

『なっ!』


どっかのお節介って、私の事ッ!?


「嘘だよ。
感謝してますから」

『本当かなぁ~』


私は渋々と蓮の手を握って立たせて貰った。


「まぁ、どれだけ感謝してるか体で教えてもいいけど?」

『~ッ、エッチ!!』


囁かれた耳を手で押さえて叫んだ。