結局私は二人に何も出来なかった。
直接会って仲直りして欲しかったのに…っ。
「…蓮、朱祢ちゃん?」
『!?』
聞き覚えのある声がする方に振り向くと…。
「お袋…」
『梢さん!』
アメリカ行きの飛行機に乗ったはずの梢さんが、何故か私達の前に立っていた。
『え、アメリカ行きの飛行機に乗ったはずじゃ!!』
「今飛行機が到着遅れてるみたいで、今ゲートに行こうとしたら朱祢ちゃん達が見えたから…」
よかった…っ、
間に合ったんだ!!
『蓮、ちゃんと思いを伝えなよ!!』
「おい!!朱祢っ!!」
私は蓮の背中を押し、梢さんの前に出して逃げ出した。
後は二人に頑張ってもらわなきゃね!
少し先の二人を想像して笑みがこぼれた。