『今何て…っ!!』


聞き間違えじゃなきゃ、今゛朱祢゛って…



「何よ、名前で呼んじゃ駄目なの?」

『いえ、そういう訳じゃ…』

「いい加減、早く寝なさいよ」


それから梢さんは一言も話さなくなった。

名前で呼ばれたって事は、少しは認めてくれたって自惚れてもいいよね…


急に来た睡魔に私は目を瞑って、深い眠りに入った。










「…、蓮の事よろしくね」


そんな声も届かない位に…






―…




自然に目を覚まして、横を見ると…



『梢さん?!』


ベッドには梢さんの姿は無く、お母さんの貸していた服と、紙が置いてあった。

起き上がって、紙を手にした。



『…っ!!』


私は急いで、服に着替えて部屋から出た。


向かう場所―…


そこは…