『すいません、辛い事思い出させてしまって…』
「別にいいわよ」
謝ると梢さんは優しい笑みで私を見ていた。
『梢さん、笑った』
「うっさいわねー、笑う時だってあるわよ」
顔を赤くしてそっぽを向いた梢さん、何だか可愛いと思った。
「あら~、楽しそうね」
『わぁ!!びっくりした!!』
いきなりママが目の前に現れて、私と梢さんはびっくりして、背もたれの部分にしがみついた。
「まるで姉妹ね、フフフ」
『あ、ママ。何も聞いてないの?』
「何を?」
『ううん!何でもない!』
何だ、梢さんの正体はバレていなかったか…
それにしても、ママ…
「はい!食べますか!」
『「…」』
作りすぎたよ。
テーブルにはさっきよりも料理の数が増えていた。