━…バシッ


《ピピィーッ》



「うっしゃー!!」


蓮はガッツポーズをして仲間みんなと゛イエーィ゛と言って手を叩き合う。



『すごすぎ…』


私は唖然とした、だって10人もいた敵を殆ど蓮が一人で倒したものだ。

敵も段々と減り、残り2人…



「昔っからスポーツ万能だからな」

『へ、へぇー。てか、倉谷くんは出ないの?』

「あ?俺外野だしいいんじゃね??」


なんつー適当な…、倉谷くんってこんなキャラなの?




《ピィーッ!!終了!!》


笛の音が体育館中に響き渡りハッとしてコート内を見ると…



「いえ~い!!」

「さすが蓮だな!」


チームのみんなが蓮の周りを囲み胴上げ。

勝負の結果は相手チームを全員アウトにして私達の組が勝った。



『やったぁ!!』

「やりぃ!」


パンッと隣の倉谷くんと手を叩いて勝利を喜んだ。

他の組に負けるわけがないもんねーだ!

でも、勝てたのは…


コート内で未だにはしゃいでる蓮に視線を向けた。



『蓮のお陰だね』


無邪気に喜ぶ蓮の横顔を見てクスッと一人笑った。