『は、早くどいてよっ』

「おう」


私が言うと驚いた顔をして退いてくれた。
起きあがっても何故かバツ悪そうな顔をして頭をポリポリかいている。

なんで急にそんな顔をするの??
こっちまで調子狂うし…



「蓮、和也が早く来いって!」

「もうギブなわけ?早すぎだろ」

「バカ、お前が抜けてからチームがピンチなんだよ!!」

『え?チームやばいの??』


確か私と三浦蓮と倉谷くんは同じチームで、でも私が倒れて三浦蓮も抜けて…

待って、そしたら中にいる人数って、かーなり少ないんじゃ…ッ



『三浦蓮!!早く戻るよ!!』

「へいへい」


ダルそうに重い腰を上げて、私も立とうとしたが持ち上げられた。



『え!えぇ!?』

「うるせ、黙れよ」

「蓮かっこよすぎ!」


倉谷くんに冷やかされて私は恥ずかしさでいっぱいだ。

何故なら三浦蓮にお姫様抱っこをされているから…



『降ろしてよ!歩けるよ!』

「頭打ってんだからダーメ」


私の言葉を聞き入れず、お構いなしにズンズンと進む三浦蓮の行動にドキドキする私って何か変だよね…?