おじさんに別れを告げて、先に一人フランクフルトを頬張った。


そりゃ、私だって蓮の側にいたいよ。



『でも、あの子は誰なの??』


初めて見た、あんなに楽しく笑う蓮。


だから、あの子が羨ましかった。

…、悔しかった。



『…蓮』


言葉は一瞬吹いた横風とともに消えた。










「あ、遅かったな」


浜辺で体育座りしてる和也くんが私を下から見上げてそう言った。



『誰かさんにパシリをさせられたからね』


゛はい゛

そう行って袋に入ってるフランクフルトと財布を和也くんに渡した。



「ちょ!!淳くんやめてよ!!」

「ほれほれ~」


目の前の海では雫ちゃんと浅田くんが水遊びをしていた。

そして浅田くんは雫ちゃんに夢中なのか、後ろの影には気づいていない…


そして、次の瞬間。



『「あ」』


私と和也くんの声は見事に揃った。