もう!!これも全部和也くんのせいよ!!
あぁ、恥ずかしいっ!!
「お嬢ちゃん、仲直りしたいなら夜にそこの岩山の所に行ってみな!」
『岩山?』
おじさんの指を辿って岩山を探すと、海岸の近くに大きな岩山が沢山あった。
「運がよけりゃー、夜になると無数の星が見えるぜ!」
『星ですか…』
「俺も若い頃、あそこでよく今の奥さんと見たもんだよ」
幸せそうに笑うおじさん。
『…幸せでいいですね』
私なんて、自分から大切な人を手放した。
愛していた人を信じきれずに…
「何て面してんだよ!」
『わぁっ!!』
ワシワシとおじさんの大きな手で髪の毛が乱された。
「全く、俺の甥っ子と同じ面してらぁ」
『甥っ子さん??』
「お、丁度岩山で休憩してるから行って星が見える場所を案内して貰いなよ!
おじさんの事言えば平気だからさ!」
『いや、でも…』
知らない男の人とはちょっと、抵抗があるといいますか、何といいますか…