「早く行って来い」
『はいはい…』
私は頬を膨らませてズシズシとミナミと言う出店に向かった。
何よ何よーッ!!
海に連れて行ってくれてこっちは感謝してるのに!!
゛財布やるからミナミでフランクフルト買ってきて゛
『何がフランクフルトよッ!!こうなったら和也くんのお金で私の分も買ってやるーッ!!』
怒りが頂点に足した私は赤い旗にミナミと書かれた出店に着くなり…
『おじさん!!フランクフルト2本ッ!!』
「ま、毎度あり…」
私の顔を見て引きつった笑みをするはちまきを頭に巻いたおじさん。
私はお金を準備して待っていた。
「悪いけど、焼き立てが全部売れちゃって、後5分くらい待って貰ってもいいか?」
『全然構わないですよ』
5分くらいなら全然平気だし、ついでに海で泳ぎ疲れてた所だから休憩にもなるしね。
「ところでお嬢ちゃん彼氏と喧嘩かい?」
『え?何でそう思うんですか?』
「いやぁ~、男の勘かな?あ、眉間にシワ」
おじさんが自分の額に指を指してそう言った。
てか、そんなにシワ出来てたの?!
私は目を泳がせてパッと眉間を手で隠した。