゛いらっしゃーい、いらっしゃーい!!
ミナミでは、フランクフルトが出来立てだよー!!゛
゛ミナミ゛と聞こえた店の名前が俺の目に映った。
「おい、そこ動くなよ」
゛は?何…っ゛
―…プツッ…
蓮との電話を強制終了して海にいる茅原の下に走って向かった。
―…
「茅原ーッ!!!」
『和也くん、なーに?!』
波の音で和也くんの声が聞こえずらく、私は和也くんに届く位の大きな声を出した。
「いいから早く上がれ!!」
思いっきり手を降って呼ぶ和也くんを見て、ただ事ではないと感じた。
『ごめん雫ちゃん、ちょっと待ってて!』
「はーい」
雫ちゃんを一人海に置いて、私だけ海から出た。
濡れた前髪をかき上げて和也くんの所に行った。
『何?どうしたの?』
「財布やるからミナミでフランクフルト買ってきて」
ポンと手に載せられた和也くんの財布。
あ、お腹が空いてただ事じゃないと…
なるほど…、そっちの意味なのね。
てか、私…、パシリ??