ブルーシートを引き終えて海の方を見ると…
沢山の人達が楽しそうに遊ぶ姿。
『…』
今の私には輝いて見えた。
「朱祢さーん!」
『あ、雫ちゃん!』
歩きにくい砂浜を駆け足で私の下に来てくれた。
「みんなが早く水着に着替えろって言ってまして…
中に着てます?」
『うん、私は中に着てるよ』
「じゃあ、一緒にパーカー脱ぎません?!」
『べ、別にいいけど…』
顔を赤くして私の手を握って真剣な目で見る雫ちゃん。
きっと浅田くんの前で水着をさらすのが恥ずかしいのかな??
「じゃあ、いきますよ!!」
結果、せーので脱ぐことに決めて…
『「せーのっ!!」』
―…バサッ
二人で一斉に脱いだパーカーがバサッと音を立ってシートの上に落ちた。