電車とバスを乗り継いで約1時間。
『う、海だーッ!!』
「おいーッ!!置いてくなーッ!!」
私は目の前に広がる海を見て、一目散に一人砂浜へと降り立った。
―…
「たくっ、人が心配したのに元気じゃねぇーか」
「まぁまぁ、淳くん怒らないの!」
「そうだよ、あれでも結構無理はしてるよ…」
淳は俊介に言われて朱祢を見る目を細めた。
「あのさ、誰か蓮から連絡来た??」
和也の言葉に、その場のみんなは無言で首を振ったり俯いた。
「アイツ、何してんだか…」
「女遊びは断ち切ったと思ったんだけどな…」
淳と俊介の言葉に四人の空気は益々重くなる。
『ちょっとー!!みんな早く来てよー!!』
ブンブンと両手を降る朱祢を見て四人は少し笑顔になった。
「今、行きまーす!」
雫が声をかけると、朱祢は持ってきたブルーシートを引き始めた。