絶対にあたしは
この人となんか暮らさない
「捨てろとは言わない。ただ里美を自由にしてやれと言ってるのだ。」
「はぁ?」
お母さんを自由にしてやれ…?
「お前も高校生になってお金もいるようになるだろう。」
あたしはただ固まっていた。
「その大金を払うのは誰だ?里美しかいないだろ?」
ふつふつとあたしの中で
何かが沸いてくる…
「里美をこれ以上働かせてなんになる?」
━━プチ
お父さん…
本当のあたしを知らないのね
「おい、おやじ」
「は?」
「さっきからなにグチグチ言いよんの〜?里美、里美ってうっせぇんだけど?」
お父さんはポカーンとしている。
ゴメンナサイ
これが本当の佑芽菜です。
「あたしを金で釣ろうやら思うな?」
その時
「おやめください!!」
ガシャーン!!
外が騒がしくなった。
━━━バタンッ
ドアが勢いよく空いた
そこに居たのは
「り、里美!?」
お母さんだった。